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このたび、マンション判例の解説に加えて、マンション標準管理規約(国土交通省作成)の単棟型について、
私が経験したり考えたりしたことを、第1条から順番にコメントしていく新しいカテゴリーをスタートすることになりました。
区分所有法という法律は、人が住んでいるいわゆるマンションのみならず、商業ビルなどの、ありとあらゆる
区分所有建物を対象としています。そのため、これらに共通する、最低限度のことしか規律していません。
よって、区分所有法だけでは、とても日々のマンション管理には耐えません。
この穴を埋めているのが、旧建設省が作成し、現国土交通省が改正をしている標準管理規約です。
我が国のほとんど全ての管理組合が、標準管理規約に準拠した管理規約を有しています。
平時の実務の現場では、区分所有法を意識することはなく、もっぱら管理規約に基づき管理が行われてるでしょう。
このような圧倒的影響力を有する標準管理規約ですが、私が紛争対応の専門家として「性悪説」的に
読んでいくと、「もっとこういう条項があったらいいのに」とか、「これはこれこれこういう内容に変えてほしい」
という点が少なくありません。
もちろん、規約の改正案は、個別具体的なマンションごとの事情によって千差万別ですから、このブログで
改正案を示すことはできません。
それでも、私が日々あれやこれやと考えていることが、実務の現場の皆様のお役に立つことがあれば幸いです。
なお、少なくとも当面は、【法人化していない、単棟型の管理組合】を念頭において議論を進めていきます。