2. 自己紹介・ご挨拶
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初めまして。弁護士の濱田卓(はまだすぐる)と申します。分譲マンションの管理(組合)をめぐる法律問題(「マンション法務」)に特化している、日本でも珍しい部類の弁護士です。
マンション法務はマーケットが小さいためか、裁判例の数は多くなく、ましてやそれが判例雑誌等に掲載されることは珍しいのが実情です。
しかし、私が個人的に収集している裁判例は400件以上になります。この中には、マンション管理に携わる組合員さんや管理会社の皆さんにとって参考になるものも少なくありません。
そこで、このブログでは、法律家ではない方々を想定読者層として、法律(学)的な正確性を多少犠牲にしてでも、やさしく・わかりやすく、裁判例をご紹介していきたいと思います。
この観点から、複数の争点があった事案についても、テーマとなる争点以外については言及を省略します。
とはいえ、裁判例の読み方・使い方に関し、一点だけ、小うるさい注意事項を最初に申し上げます。
裁判例は、「事実は小説よりも奇なり」である具体的な事案における様々な事実関係を前提として、「この事実関係を前提とすると、こう考えるべき」という形式で裁判所の判断が示されることがほとんどです。
よって、「この裁判例はAと結論づけている!だからウチのマンションでもAとすべき!なのにBを採用しようとしている理事会はおかしい!」というような裁判例の一般化は直ちにできない、ということになります。
このブログでも、結論に直結したであろう重要な事実関係には当然触れることになりますが(そうでないと裁判例の解説がそもそもできませんので。)、
「正確性を多少犠牲にしてでも、ざっくりとわかりやすく裁判例を紹介する」というブログの趣旨に照らして、判決の前提となった事実関係全てに触れることはできません。この点にご留意ください。
それではよろしくお願いいたします。